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【地理総合解説】4ステップで求める簡単な時差の計算方法

地歴

皆様お久しぶりです。はじめましての皆さんこんにちは。私、ジョージ先生(@GeorgeSAteacher)と申します。

私はTwitterInstagramnoteKindle本で情報発信をしている高校教師です。

今回のテーマは『時差』です。

早速本題に入っていこうかと思います

それでは今日も結論から参りましょう!

4つ手順を踏んでいけば必ず時差は求められる!

それでは詳細について解説していきます!

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時差の問題を解くための予備知識

時差を求める上で大事な要素を今から3点説明していきます。

時差は経度差15度ごとに1時間発生する

地球は1日24時間で1周自転をする(地球自体が回る)というのは前回の記事で解説しました。

前回の記事をまだご覧になっていない方、もしくは忘れてしまったという方がいれば確認してみてください!

24時間で地球が1周(360度)回るということは1時間で地球は15度回るということになります。

※計算式で言うと360(度)÷24(時間)=15(度)となります。

何が言いたいかというと

地球が1時間で15度回るということは15度ごとに地球が太陽に当たるタイミングが異なるということになります。

太陽が当たるタイミングが異なるということはつまり、、、、、

時間軸がそれだけ変化するということです。

以上のことをまとめまるとこうなります。

POINT 経度が15度違うと時間が1時間ずれる!

それでは次のポイントに移りましょう!

世界の基準と各国の基準

世界の時間を決める時、やはり基準となる場所が必要となります。

そして現代において世界の時刻の基準となっている場所はイギリスにあるグリニッジ天文台となっています。

このグリニッジ天文台を通っている経線を『本初子午線』(世界の時刻の基準となる線)と言いますので覚えておきましょう!

またグリニッジ天文台を通る本初子午線が表す時間(世界の基準となる時間)をグリニッジ標準時(GMT)と言いますので合わせて覚えておきましょう。

※GMT=Greenwich Mean Time(グリニッジ ミーン タイム)

※MEAN(ミーン)は平均という意味

この『本初子午線が世界の基準である』という点と、先ほどの『15度で時間が1時間ズレる』というポイントを組み合わせると以下のようにまとめることができます。

POINT 本初子午線より東に15度ずれると時刻は1時間早まる

世界の基準についての説明は以上となります。

それでは次に各国の基準について簡単に説明していきたいと思います。

アメリカを例にとってみましょう。

例えば、アメリカのニューヨークは西経75度付近にありますが、サンフランシスコは西経120度に位置します。

今回はアメリカを例に取りましたが、各国はその国の基準となる経線を定めているのです。

この経線を標準時子午線と言います。

ちなみにアメリカの標準時子午線はニューヨークの西経75度とされています。

※あくまで国としての基準となる経線を定めているだけであって、ニューヨークとサンフランシスコで時差がないわけではありません。その点をお間違えなく!

ジョージ
ジョージ

ちなみに日本の標準時子午線が引かれている場所はどこで経線が何度の場所か、皆さんご存知でしょうか?

中学校でも習うと思いますが、日本の標準時子午線は兵庫県明石市の東経135度を基準としています。

時差の問題ではいちいち、日本の緯度は明記されないことが多いので、しっかりと覚えておきましょう!

POINT

・世界の基準となる時間 →  グリニッジ標準時(GMT)

・世界の基準となる経線 →  本初子午線

・各国の基準となる経線 →  標準時子午線

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日付変更線の存在

時差の問題を覚える上で忘れてはいけない線が2本あります。

それが、先ほど説明した本初子午線と今から説明する日付変更線です。

日付変更線とはその名の通り、日付が変わる基準となる線になります。

以下の図を見てください。

ジョージ
ジョージ

本初子午線と比べて日付変更線ってどんな線になっていますか? 

そうです。

本初子午線は直線であるのに対し、日付変更線はぐちゃぐちゃな線が引かれていますよね?

ジョージ
ジョージ

なぜ日付変更線がぐちゃぐちゃな線なのか、皆さんはわかりますか?

日付変更線がどこを通っているのかがこのクイズのヒントになります。

皆さん、お気づきでしょうか?

そう。この日付変更線は海面上を通っている線なのです。

海面上を通っているというより、陸地を避けて線が引かれていると言った方が適切な表現かもしれませんね。

皆さん、想像してみてください。

もし、陸地に日付変更線が引いてあったとしたら、、、、

その陸地に住んでいる人たちはどうなるでしょうか?

そうです。

日付変更線を跨いだ瞬間に日付が変わるという何とも不思議な現象に陥ってしまうのです。

これではその島に住んでいる人たちは混乱してしまいますよね。

そういった混乱を避けるためには陸地に日付変更線を引くのではなく、人間の住むことができない海面上に線を引くしかないのです。

この日付変更線の存在をしっかりと頭に入れておきましょう。

以上で予備知識の説明は終わりとなります。

次からは本日のテーマの核心部分、4ステップで求める時差の計算式をご紹介していきましょう!

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4ステップで求める簡単な時差の計算式

それでは先ほど説明した予備知識を基に時差の計算式を紹介いたします。

2国間の経度差を求める

※東経・西経同士の国の場合は経度を引く/東経と西経の国の時差を求める場合は経度を足す

時差を計算する

※上の①で求めた数字を15で割ると時差が判明する

時間が進む方向を確認する

※日付変更線は西から東へ(左から右へ)跨がない。

時間が進めるのか、巻き戻すのかを判断する

基準となる国から東の国の時間を知りたい場合は時間をすすめる/西の国の時間を知りたい場合は時間を巻き戻す(24時間表記で考えるとわかりやすくておすすめ!)

この4つのルールに沿っていけば必ず時差の問題はクリアできます。

それではこのルールを解説していきたいと思います。

まずは③のポイントから解説していきます!

以下の図をみてください。

日付変更線を基にした時間の進み方を図にしてみました。

時間に関しては、上の図の矢印の順番で時間はずれていきます。

例えばですが、日本(東経135度)が1月1日1時を迎えた1時間後に東経120度の国が1月1日1時を迎えることになり、日本が1月1日1時を迎えた2時間後に東経105度の国が1月1日1時を迎えるというイメージです!

基本的にこの時間軸に基づいて時差は考えた方がわかりやすいのでおすすめです。

※日付変更線を基に1日戻るとか1日進むとかを考えると頭が混乱しますからね!

そのため③にあえて注意点として日付変更線を西から東へまたがない(時間軸を反対に考えない)と書かせていただきました。

これが意識できると①と④のステップがより理解できると思います。

次に解説するのは①のステップになります。

①のステップを図式化するとこうなります。

先ほどの③の注意点を意識すると東経と西経の組み合わせで足し算をする理由がわかるのではないでしょうか?

(②はただ計算するだけなので、解説は省略いたします)

何を隠そう今回の『4ステップで出せる簡単な時差の計算式方法』のポイントは③の日付変更線の扱いです。

このポイントを抑えるだけで、時間の進退にだけ気をつければよくて、日にちを進ませるのか、巻き戻すのかを考える必要が一切なくなります。

それでは実際に上の公式を用いて、時差の問題を解いていきましょう!

時差の例題1

カイロ(エジプト)は東経30度に位置する国である。日本が午後1時の時、エジプトは何時か、答えなさい。

まず大前提の確認からいきましょう!

日本の標準時子午線は何度でしたっけ?

ジョージ
ジョージ

東経135度でしたよね!

確認事項は以上です!

それでは先ほどの4ステップに基づきこの問題を解いていきましょう!

①東経同士は経度を引く

※135度−30度 = 105度

②上の①で求めた数字を15で割る

※105度÷15度 = 7(時間)

③日付変更線は西から東へ跨ぐことはできない

※日本とカイロは日付変更線を跨がないため、今回は関係なし!

④基準となる国(日本)から西の国(エジプト)の時間を知りたい場合は時間を巻き戻す

※日本の13時(1時)から7時間巻き戻す = (午前)6時

いかがでしょうか?

このように問題を解くことができるのです。

それでは次の確認問題にいきましょう!

時差の例題2

アメリカのサンフランシスコは西経120度である。日本が1月1日の午前0時の時、サンフランシスコは何月何日の何時になるか。

それでは4ステップで考えましょう!

①東経と西経の組み合わせは経度を足す

※東経135度(日本)+西経120度(サンフランシスコ) =255度

②上の①で求めた数字を15で割る

255度÷15度=17時間

③日付変更線は西から東へ跨ぐことはできない

日本とアメリカのように日付変更線が間に入る場合は、西から東へ跨ぐことはできません。

そのため以下のような時間軸となります。

この点を踏まえると、、、

④基準となる国(日本)から西の国(アメリカ)の時間を知りたい場合は時間を巻き戻す

※日本の1月1日24時(0時)− 17時間=12月31日の(午前)7時

となります。

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まとめ

 

いかがだったでしょうか?

時差の問題に苦手意識を持っている生徒もしっかりと手順を踏めば、答えに辿り着くことができることがわかったかと思います。

最後にもう一度、時差の求め方4ステップをまとめてこの記事のまとめにしたいと思います。

最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました!

①東経・西経同志の国の場合は経度を引く/東経と西経の国の時差を求める場合は経度を足す

②上の①で求めた数字を15で割ると時差が判明する

③日付変更線は西から東へは跨ぐことができない

④基準となる国から東の国の時間を知りたい場合は時間を進める/西の国の時間を知りたい場合は時間を巻き戻す。(24時間表記で考えると分かりやすくておすすめ!)

今日も最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。

 

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