今日はこれからの教育における授業の在り方についての記事を書いていこうと思います。
それでは今日も本日の結論から!
授業は生徒の中の『不確かな情報』を『明確な知識』に変える時間
私は今までワンウェイ形式の講義型授業からスタートし、アクティブラーニングを意識したグループ学習やゲーム形式を取り入れた授業、反転授業など数多くの授業を挑戦してきました。
その経験の中で、授業の考え方・在り方というものが自身の中で確立しつつあるのでそれを今日はこの場をお借りして共有していこうと思います。
今回の内容は学校の先生目線の話にはなりますが、学生にとっても授業で意識するべきことと授業外の学習の時間で意識するべきことが明確になるのではないかと思います。それでは早速みていきましょう!
勉強は一人でできる??
私は昨年、感銘を受けたドラマがありました。
それが『ドラゴン桜』です。
元々私はドラゴン桜の漫画を全巻もっていたくらい生粋のドラゴン桜オタクでした。
大学受験の時は家のトイレに漫画を置き、トイレの中で漫画を読みながら、勉強のモチベーションを高めていました。
当然、昨年放送されていたドラマも当然のように視聴をし、教員という立場で見ても非常にモチベーションになる素晴らしいドラマだったと思います。
しかし、1つ気づいたことがありました。
それは生徒たちが1人で勉強するシーンが非常に多いということです。
漫画版では当然のようにスペシャル講師が勉強法を伝授し、教室で教えながら生徒たちと共に勉強をするシーンが多数あります。
しかし今作のドラゴン桜ではあまりそういった場面はなく、自宅で1人机に向かって勉強をしている場面が多かったように感じます。
このドラマを通じて、私はこう感じました。
これが現代における勉強の取り組み方であり、授業のあり方なのだ!
これについてもう少し踏みいった話をしていきましょう!
今は学習ツールに溢れている時代
昔と今で何が違うか、それは情報の豊富さと情報収集の手軽さだと個人的に思っています。
普段、私が授業を作るときも、教科書を読んで理解しづらいなと感じた部分は徹底的にGoogle検索やYouTubeの動画でわかりやすい解説動画がないか調べるようにしています。そして大抵のことはそれで解決ができます。
つまり調べたらわかるのです。
ですが昔は今ほど情報ツールが豊富ではなく、気軽に携帯で検索しても十分な情報が得られませんでした。
だから昔は知識のある人(情報源)に直接教えを乞う学習スタイルだったのです。
この授業スタイルが以前とは大きな変化を遂げている現代でも変わらず実施されています。
しかしどうでしょうか?
実際に授業で聞くことは調べたら簡単にわかることです。そして授業でただ聞くよりも自分で調べて理解したほうが遥かに記憶の定着につながります。
つまり授業で情報を得ようとすることはもはや効率が悪いことなのです。
授業で情報を得る必要がないのなら授業をする意味ってなんなんでしょうか?
次は『授業』という観点から説明をしていきたいと思います。
授業の意義
授業をする意義とは何か、私は「自己と他者の思考共有」にあると思っています。
自己と他者の思考共有とは簡単に言うとこうです。
自分の持っている情報・考えを他者と比較し、気付き(学び)を得る
IT技術が発達した現在では、『情報』は自分自身で蓄えることができます。しかしその情報が本当に正しいものなのか、今やっている勉強方法が正しいのかは1人だけの勉強では分かりません。
そこには必ず比較対象が必要になります。人は他人と比べて初めて自分の位置がわかるのです。
つまり『一人』で勉強を進めることはできるけど、『独り』よがりでは自分が正しい道を進んでいるかどうかはわからないということ!
※イメージ図を参照↓↓
これが「授業をする=他者と学習する」ことの最大のメリットであり、学習する上で必要不可欠な要素だと思っています。
それでは実際に「自己と他者の思考共有」をするために授業において何をすれば良いのでしょうか。
そのポイントが「自己思考の表現(アウトプット)」と「他者思考の受信(インプット)」だと個人的に思っています。
具体的に言うと…
・自分で学んだことを誰かに話す(見せる)
・他者が学んだことを聞く(見る)
の2つを授業の場で行なっていきます。
自分と他者の考えを共有(比較)し、そこから正解を導き出す!
【まとめ】
自分だけでできること → 情報収集をする
集団でしかできないこと → 情報発信・情報受信(自分で調べた情報を知識へと変える)
授業スタイルのベース
以上の点を踏まえて、これからの教育現場における授業スタイルのベースを紹介したいと思います。
①【予習】該当範囲の勉強(知識のインプット)
※自分自身で資料作成(該当範囲のまとめ)を行う
②【授業】自分自身が作成した資料の発表又は共有(知識のアウトプット)
※表現力の向上を図る
③【授業】他者が作成した資料の確認・共有(比較)
※他の人はどのようにまとめたのかを知る(学びを得る)
④【授業】問いかけ・小テスト(知識の確認)
※小テストや問いかけの答え(他の人はどう答えたのか)を共有すると効果ばつぐん
⑤【授業】振り返り(メタ認知)
※振り返りシート(Googleフォーム)の入力
いかがでしょうか?
私はこの中でも特に④は教員のスキル・センスが問われるところだと思っています!
どういう問いかけをするのか、またどんな確認問題を出すのか。そこが授業における肝だと思っております!
最後に私が考える授業の受け方を図式化しましたのでご覧ください!
まとめ
結局私が何を言いたかったのかというと、授業は生徒に情報を与える場なのではなく、生徒が得た『不確かな情報』を『明確な知識』に変える場なのです。
これを意識して令和4年度からの授業に臨んでいきたいと思います!
今日も最後まで記事をお読みくださりありがとうございました!
自己紹介 好奇心旺盛な社会科教師